北海道ツーリング 8日目
雨でした。
しばらく待っていたのですが、止む気配が無いので完全防備して出発。なんとなく今までの経験では美幌峠を越えれば止むだろうと思ったのです。
雨はだんだんと強くなり、美幌峠の手前でピークを迎えましたが、このあとだんだんと雨脚は弱まって、峠を越えた頃には止んでいました。それにしてもこの付近は数日前に走ったところだなぁ。(笑)なんとなく慣れた道を今度は阿寒湖方面へ向かいました。
阿寒湖のほとり。アイヌコタンまで来ました。
ここでアイヌ料理でも…。と思ったのですが、お目当てのお店がなかなか見つかりません。通り過ぎようとしたら、ライダーハウスとコインランドリーの看板があったので急停止。洗濯物が溜まっていたのでやっぱり寄ることにしました。
コインランドリーをやっと見つけると中には先客のライダーさんが居ました。この人も散々探しまわったと笑ってました。荷物を見ておいてくれるというのでお言葉に甘えて散策に出かけました。木彫りの人形とか、アイヌ楽器とかいろいろなお土産屋さんが立ち並んでいたので、ニポポのキーホルダーをゲット。身代わりの意味があるそうで、交通安全にピッタリだよと店員さんに勧められたんです(^^;。
適当に時間が過ぎて洗濯物も無事回収できたので、帯広に向けて出発しました。
出発してしばらく行くと『オンネトー』と看板が出ていました。たしか沼みたいな感じだったなぁと、今度は小雨のすこしパラつく中行ってみることにしました。
0008081.jpg;オンネトー!;colorbox
そこには見事にエメラルドグリーンの水を湛えた沼と、そこに沈む倒木の風景がありました。雨もすこし止んだみたいです。観光客はほとんど居なくて静かでした。
さて、今度こそ帯広へ向かうぞっと走っていると、足寄を過ぎて上士幌に入ったところで、今度は『ナイタイ牧場』の看板が見えてきました。 ツーリング誌にもよく載っていたので「これは行かなくては。」ということでまた寄り道です。
0008082.jpg;ナイタイ牧場;colorbox
とにかく見晴らしが良かったです。(開陽台のように地平線が見えるとまではいきませんが、延々と続く牧場とその向こうに平野が広がる風景は滅多に見られないものです。
駐車場ではソフトクリームを売っていたのですが、昨日の事もあったのできょうはちょっと控える事にしました。大好きなんですけど仕方がないです。また動けなくなると辛いですから。
今度こそ帯広にやって来ました。ここではお約束の六花亭です。
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100円~200円くらいでケーキが食べれてコーヒーは無料サービスとなれば、甘いものが好きな僕はたまりません。しかし、味はケーキ屋さんのものには勝てないですね。でも、こういうサービスとしては手軽ですごくイイです。
ここで米軍流出っぽいバックパックを背負った兄ちゃんが隣でケーキを食べてたので声を掛けると、なんと関東方面から原チャリで、しかも陸路で来ているというツワモノ。
「然別湖の鹿の湯は面白そうだよ~。」って話を振っておいて別れました。その後、定番のお土産をたっぷり買い込んで家に送りました。
六花亭を出てすぐ。見つけたのが『築地銀だこ』です。タコ焼きです。これは大阪に対する挑戦の様な気がして、食べずにはいられませんでした。
で、そのお味は…。確かに美味しい。表面はカリっと中はとろ~り。でも天カスが入ってないっ。まぁ、これは土地それぞれだろう。でも作り置きして売るんじゃねぇっ!というのが感想です。(いあ、冷えててもまぁ美味しいから美味しいんだろうけど…。)
結局帯広を出たのは午後6時過ぎ。ここから目的地の然別湖の鹿の湯までいかなければなりません。距離にして60km。一旦 士幌まで戻り、国道を西へ、そして然別方面へ道道を北へ折れしばらくすると、菅野温泉と鹿の湯方面の入り口が、真っ暗な口を開けています。
そう、最後の10kmはダートなんです。しかも陽は落ちて真っ暗。
すぐに対向車に出会ったのでちょっと安心したのですが、ダートの10kmは長いです。ホーネットの偏平なタイヤが砂利をよく拾うのでなかなかスピードにのれません。そのうち思考が「結構メジャーなところなのかな?」から「もし誰もいなかったらどうしよう…。」と変り始めた頃。「プスンッ」とエンジンが止まりました。心臓も止まりそうになりました。
ガス欠じゃなくて、リザーブに回して回復。「あ~良かった」と再出発。ミラーは真っ暗。ライトにダートの道と森の樹が映るだけの風景です。泣きが入ってきた頃(笑)前方にテールランプ発見。「人がいる~!!」一気に不安が解消されました。しかもあの特徴のあるバックパックで原チャリです。六花亭で一緒にケーキを食べた井上君(仮名)です。
彼も僕のヘッドライトが見えてすごく嬉しかったそうです。ここからは二人でのんびりと向かいました。そしてついに到着。然別湖国営キャンプ場(下写真)と鹿の湯(右写真)です。
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再会に乾杯しつつ露天風呂へ。
明かりがありません。手にしたランタンが唯一の光源です。薄明かりの中、さすがに先客は1人しかいませんでした。空が晴れてたら星空を見ながらのお風呂なのですが、ちょっと残念に思いつつ話に花を咲かせてました。背後では川がチロチロと音をたてて流れています。
0008084.jpg;鹿の湯;colorbox
その日もテントには雨粒が落ちてきました。